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5連覇を目指す藤井聡太竜王(竜王・名人・王位・王座・棋聖・棋王・王将=23)が昨年に続いて佐々木勇気八段(31)の挑戦を受ける、将棋の第38期竜王戦7番勝負第1局(東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」)は3日、後手の佐々木が封じ手となる38手目に67分も長考する予想外の展開となり、初日を終えた。 「しばらく考えます」。佐々木は封じ手の時刻となった午後6時すぎ、記録係にこう告げていったん席を外した。約2分で戻ると、あぐらをかいて盤面を見つめる。 「勝ちに行く」。シリーズ前に宣言し、初のタイトル獲得を目指す佐々木の気合が早くも表に出た。藤井は時折、腕を組んで考えがまとまるのを待っていた。 封じ手を佐々木が宣言した時、午後6時39分になっていた。普通ならすぐに封じるか、5分使う程度。タイトル戦では予想外の光景だった。 予想外といえば、この日午前9時からの2日制で始まった対局も、横歩取りという意外な戦型からスローペースとなった。時間を使いながらじっくり駒を組み、お互いの出方をうかがい、間合いを図る。研究手順を指し進め、初日で70手も80手も進む最新の将棋とは違い、かつての頂上対決に似た雰囲気となっていた。 対局は4日午前9時に再開される。誰もが簡単に分かる自然な一手なのか、意表を突いた予想外の一手なのか。その答えが明らかになる。 持ち時間は各8時間。初日の消費は藤井が3時間45分、佐々木が4時間36分。2日目は藤井が4時間15分、佐々木が3時間24分の残り時間で戦う。 (责任编辑:) |
