国民年金保険料の追納制度とは
国民年金保険料の追納制度とは、保険料の免除、納付猶予、学生納付特例を受けた期間や、その他の理由で保険料の未納の期間がある場合に、国民年金保険料を後払いできる制度です。
国民年金保険料を納めていない期間がある場合、全期間欠けることなく保険料を納めた場合と比べて、老齢基礎年金の受給額が少なくなります。そこで、追納制度を利用して保険料納付額をできるだけ増やすことができれば、老齢基礎年金の金額を満額に近づけることが可能です。
なお、国民年金保険料の追納をする際は、次のことに留意しましょう。
・保険料の免除または猶予を受けた期間については、追納が承認された月からさかのぼって10年以内の期間の保険料のみ
・保険料の免除、納付猶予を受けた期間の翌年度から3年度目以降の追納では、経過期間に応じて保険料に一定額が加算される
・老齢基礎年金の受給権者は、追納できない
国民年金の追納の申請方法
追納制度を利用して国民年金保険料を後払いする場合は、事前の申し込みが必要です。年金事務所の窓口で手続きをするか、必要書類を年金事務所に郵送しましょう。
申し込みをして厚生労働大臣の承認を受けられれば、納付書が発行されます。追納の払い込み方法は納付書のみで、口座振替やクレジットカードは利用できないため注意が必要です。
追納の申請に必要な書類は、以下のとおりです。
・国民年金保険料追納申込書
・マイナンバーカード
※マイナンバーカードがない場合はマイナンバーが確認できる書類(通知カード、マイナンバー入り住民票の写しなど)と身元確認書類(免許証、パスポートなど)
なお、郵送で申請する場合、本人確認書類はコピーを同封しましょう。
ねんきんネットで追納可能月数・金額の確認と届出書作成ができる
追納をしたいけれど金額などの詳細が分からない場合は、日本年金機構のインターネットサービス「ねんきんネット」を利用するのがおすすめです。ねんきんネットでは、追納ができる月数と保険料の金額を、WEB上でいつでも確認できます。
まず、ねんきんネットを利用するには、「ねんきんネット」への利用登録が必要です。なお、パスワードは忘れた場合、再度登録が必要となり、5営業日程度かかるので、忘れないように管理しましょう。
ねんきんネットでは、追納を申し込む際に提出する「国民年金保険料追納申込書」の作成も可能です。登録を終えてログインをしたら、以下でそれぞれの操作手順をみてみましょう。
追納可能月数・金額の確認方法
ねんきんネットで追納可能月数と金額を確認するには、トップページから以下の順に選択しましょう。
1.年金記録を確認する
2.国民年金保険料の納付・後払い(追納)が可能な月数と金額を確認する
また、このページからは次の3つの確認ができます。
・「国民年金保険料の納付等可能月数とその金額」:国民年金保険料の納付や追納ができる月数と金額の合計の確認
・「納付・後払い(追納)が可能な月の一覧」:月別の納付状況と追納可能期間の確認
・「国民年金保険料の納付・後払い(追納)の月数を入力」:納付可能月数と追納月数に応じた保険料見込額の確認
ご自身の目的に応じていずれかを選び、情報を確認しましょう。
届出書の作成方法
ねんきんネットで国民年金保険料追納申込書を作成する手順は、次のとおりです。
1.ねんきんネットのトップページで「その他の便利機能を利用する」の項目から「届出書の作成」を選択する
2.「国民年金保険料追納申込書」を選択する
3.必要事項を入力する
4.PDFファイルをダウンロードする
5.届出書を印刷する
6.窓口か郵送で手続き
必要事項入力時には、基礎年金番号や生年月日などの基本情報は自動的に入力されます。また、システムによる入力項目のエラーチェックが行われるため、正確な書類を簡単に作成可能です。
なお、印刷するときは、原寸のままA4用紙に片面で印刷しましょう。印刷後に訂正箇所がみつかった場合は、二重線で消してから手書きで修正してください。
ねんきんネットで追納申請の手間を省こう
ねんきんネットを利用すると、追納できる月数や保険料額の確認ができるほか、システムの入力補助を受けながら国民年金保険料追納申込書の作成ができます。「追納したいけれど、どのくらいの期間できるのか分からない」「申請書の記入に自信がない」という場合は、便利なねんきんネットを活用して、効率よく追納の申し込みをしましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
日本年金機構 「ねんきんネット」に登録するには?
日本年金機構 ねんきんネットの基本操作
日本年金機構 「ねんきんネット」による届書の作成支援
日本年金機構 追納等可能月数と金額の確認
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー (责任编辑:)
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